人間劇場とは

反常識的なもの、よけいなもの、風変わりなもの、猥雑なものへの賛歌

ようこそ、人間劇場へ。

当サイトが扱う主題は、ずばり「人間」です。

とはいっても、このサイトのコンテンツには、立派な人の話、健全な人の話、格調高い批評、あるいは美しい動画や画像はあまり出てきません。

というわけで、ご自分を「正しく真っ当な人間」だと思われている方にとっては、不愉快千万なテキストや動画、画像だらけなのかもしれません。

ご容赦ください。

私どものコンセプトは、人間の弱さや愚かしさ、劣情や奇妙なものへの偏愛といったものへの全肯定であり、とりわけエロいものには力を入れたいと思います。

カトリックでは人間の七つの罪、すなわち「暴食」、「色欲」、「強欲」、「憤怒」、「怠惰」、「傲慢」、「嫉妬」を固く戒めていますが、そんな戒めは『人間劇場』にとって「屁のツッパリ」にもなりません。あっ、品のない表現で申し訳ありません。

当サイトにたどり着かれたのも何かのご縁、ともあれ一度覗いてみてください。

close

人間劇場
アラーキー先生と僕

第5回:人妻エロス始まる

新宿にあるバー「ルージュ」だった。今から20年ちょい前のこと、私は入口近くでウィスキーソーダを飲んでいました。奥には荒木さんの専用テーブルがあり、席も決まっていて、何やら荒木さんは仕事の打ち合わせをしていた。

私は荒木さんに呼ばれていて、一応待機させられていたのである。かすかに聞こえてくる話を総合すると、新しい連載の打ち合わせらしい。編集者は週刊大衆の人みたいだった。

ずいぶん時間を経て、よおやっと私に声がかかった。「オーイ、シマモトこっちへ!」と荒木さん。その打ち合わせに加わって紹介されたのが、週刊大衆の新しい編集長になられた赤坂さんだった。

打ち合わせの内容は、いわゆる素人のごく普通の人妻さんのヌードグラビアの連載ってことらしい。でも普通の人妻さんがヌードになってくれるか、という難題をどうするかということ。荒木さんはそこんところを問題にしている様子。一応読者から応募してもらい、編集部と荒木さんで選ぶということは決まっているにしても、現実的に可能なのか? 問題だ。

たとえ謝礼のギャラは払うにしても、スタート出来るかどうかは応募次第だし、ない時は連載が中断してしまいます。そりゃ大変だ。「だからオマエを呼んでるんじゃないか!」と荒木さん。島本だったら何とかするだろうということらしい。頼られたらもぉ「お任せ下さい!」と言うしかありません。何とか人妻さんを手配しましょうということになったんです。「やらせや仕込みは困る。最低限、間違い無く人妻でなきゃ駄目ですよ」と編集長の赤坂さん。さぁ大変です。一応そのグラビア頁の制作を担当することになり、撮影場所の手配から何からすべてをやらなきゃなりません。それにイチバンの問題は人妻さんだ。

私、事務所に戻ってスタッフ全員に事のあらましを話し、あらゆる伝を頼ってヌードになってもいい人妻さん探しを始めたのだった。

人妻風俗嬢だってヌードになるかどうか。それにそういう人妻だと知ると荒木さんも怒るだろうし、これは難しい。それに当然のことだが、モデルさんじゃすでにグラビアに出てるから初ヌードじゃないし。悪戦苦闘した結果、何とかこの連載はやれるということころまでこぎつけたんです。

ただ、正直言って美人は少ない、というかほとんどいない。でもその点に関しては荒木さんは大丈夫。リアリティを求めているからだ。実際、ヘアーメイクもスタイリストも呼ばず、基本は人妻さん本人がした化粧と普段着もしくは自前の服で撮るということを荒木さんは決めていた。

私の事務所の薬師寺君が頑張って人妻さん専門(この荒木さんの連載の為に人妻さんを探す)のグループも現れ、と同時に応募もジワジワッと増えてきて、もぉ大丈夫です。若い奥さんから最高年齢は荒木さんと同じ78歳の方まで様々です。たまに美人の奥様もいらっしゃいますが、大半はごく普通の方々です。太りまくっている人もいれば、ガリガリの人も。

荒木さんが求めるこのリアリティが、連載スタートとともに大きな反響を呼びました。雑誌発売と同時に午前中から編集部に電話が鳴り始めます。

「何だこれ! うちの女房の方がよっぽといい女だぞ!」「金返せ!」「いやぁスバラシイ! こんなグラビア初めてだよ! よくやった!」「ふざけんな! 何だこれ!」とか色々です。

そうかと思うと、社長が編集部に乗り込んできて「いくら何でもこれはないだろう!」と怒ったという話も聞きました。要するに良くも悪くも反響があったというわけです。

確かに、週刊誌のグラビアって、若くてキレイなコばかりで、ヘアメイクも下着もキレイキレイですから、荒木さんにしてみればもぉウンザリされていたのでしょう。

岩井志麻子さんや西原理恵子さんは、思いっ切り賞賛されていました。とにかくスゴイインパクトですから。それは今現在も色褪せてません。「ライフワークだからな! 最低10年は続けたいなぁ!」

と荒木さん。ところが気がつけばすでに20年以上続いているのです。写真集も出続けています。

他の連載

第9回:拘束されたい女

真弓 (まゆみ)

第8回:加工場にて

真弓 (まゆみ)

第7回:A夫妻の調教

真弓 (まゆみ)

コメントを書き込む